在宅医療を支える訪問看護の役割とは

体調が優れないとき、多くの人は医療機関を受診します。
しかし、病気や障害により自由に身体を動かすことができない方にとって、外出は非常に大きな負担です。
特に寝たきりの状態や車椅子生活を送っている方は、通院自体が難しい場合があります。
そうした方のために提供されているのが「訪問看護」というサービスです。
訪問看護は、医師の指示に基づいて看護師が自宅を訪問し、バイタルチェックや点滴、注射、服薬管理などの医療ケアを行います。
これにより、患者は住み慣れた環境の中で安心して治療を受けることができます。
また、医療行為だけでなく、日常生活のサポートも訪問看護の重要な役割です。
例えば、食事の準備や摂取のサポート、入浴・排せつの介助など、日常動作が難しい方への支援が可能です。
これまでは家族や親族がこれらを担っていたかもしれませんが、介護は専門知識や技術が求められ、慣れていない人にとっては大きな負担となります。
無理に介護を続けると、家族間の関係が悪化することもあります。
そこで、訪問看護や介護士に任せることで、専門的なケアが受けられ、家族も精神的・身体的に余裕を持つことができます。
また、訪問看護では患者の家族とも連携を取りながら、今後の治療方針や生活支援の方向性を相談できます。
必要があれば、医師や薬剤師とも連携し、より快適な生活環境を整えるお手伝いをします。
何より大切なのは、患者とその家族が信頼できる担当者と出会うことです。
話をしっかりと聞き、理解を示し、親身に対応してくれる看護師や介護士を選ぶことで、在宅医療がよりスムーズに、安心して進められます。